離婚の仕方を完全ガイド|手続きの流れ・届出・準備まで弁護士監修で解説

離婚の仕方を完全ガイド|手続きの流れ・届出・準備まで弁護士監修で解説

「離婚したいけど、何から始めればいいかわからない」と悩んでいませんか?離婚は人生における大きな決断であり、手続きの複雑さから不安を感じる方も多いです。この記事では、協議・調停・裁判の3種類の離婚方法から、離婚届の書き方、事前準備のチェックリストまで解説します。相手が応じない場合の対処法についても、弁護士監修のもとで網羅的に説明しています。正しい知識を持って、後悔のない離婚へと踏み出しましょう。

目次

離婚の仕方は3種類|協議・調停・裁判の違いをわかりやすく解説

離婚の仕方は3種類|協議・調停・裁判の違いをわかりやすく解説

日本における離婚の方法は、大きく分けて「協議離婚」「調停離婚」「裁判離婚」の3種類があります。

どの方法を選ぶかは、夫婦間の合意の有無や、話し合いができる関係かどうかによって決まります。

それぞれの方法には費用・期間・難易度の違いがあるため、自分の状況に合った選択肢を理解することが重要です。

参考:【図解でわかりやすく】離婚の進め方や流れ、方法を弁護士が解説

協議離婚とは|夫婦の話し合いだけで成立する最も一般的な方法

協議離婚とは、夫婦が二人で話し合い、双方の合意のみで成立させる離婚方法です。

日本の離婚件数のうち、約90%近くが協議離婚によって成立しており、最も一般的な方法といえます。

成立条件は、①夫婦双方が離婚に合意していること、②離婚届に署名・押印すること、③18歳以上の証人2名の署名があること、の3点です。

裁判所を介さないため、費用はほぼ離婚届の印紙代(無料)のみで、期間も合意さえあれば数日〜数週間で完結します。

ただし、財産分与・養育費・親権などの条件を口頭で合意するだけでは後日トラブルになりやすいため、離婚協議書を公正証書として作成することを強く推奨します。

協議離婚とは?流れ・進め方・費用を弁護士がわかりやすく解説 ...

調停離婚とは|家庭裁判所で調停委員を交えて話し合う方法

調停離婚とは、家庭裁判所に申し立てを行い、調停委員(裁判所が選任した中立的な第三者)を交えながら話し合いを進める離婚方法です。

DV・モラハラがある場合や、感情的になって直接話し合いができない場合に特に有効な手段です。

調停は原則として協議離婚の前置(調停前置主義)が求められており、裁判を起こす前に必ず調停を経る必要があります。

費用は申立手数料として収入印紙1,200円、郵便切手代が別途必要で、期間は平均6ヶ月〜1年程度かかることが多いです。

調停で双方が合意に達すると、調停調書が作成され、調停調書をもとに離婚届を提出することで離婚が成立します。

参考:夫婦関係調整調停(離婚)- 裁判所

調停離婚とは | 離婚調停の流れ・手続き必要書類・かかる費用を ...

裁判離婚とは|合意できない場合の最終手段

裁判離婚とは、調停でも合意に至らなかった場合に、家庭裁判所に離婚訴訟を提起し、裁判官の判決によって離婚を成立させる方法です。

裁判離婚が認められるには、民法第770条が定める法定離婚原因が必要です。

法定離婚原因は以下の5つです。

  • 不貞行為(浮気・不倫)
  • 悪意の遺棄(正当な理由のない生活費不払いや同居放棄)
  • 3年以上の生死不明
  • 回復の見込みがない強度の精神病
  • その他婚姻を継続しがたい重大な事由(DV・モラハラ・長期別居など)

費用は弁護士費用を含めると100万円前後、期間は1〜3年以上に及ぶことも珍しくなく、精神的・経済的な負担が最も大きい離婚手続きとなっています。

ただし、相手が頑として離婚に応じない場合の最終的な解決手段として機能します。

【比較表】3つの離婚方法の費用・期間・難易度を一覧で確認

3つの離婚方法を比較すると、以下のようになります。

項目 協議離婚 調停離婚 裁判離婚
費用目安 ほぼ無料〜数万円 数万〜30万円程度 50万〜150万円以上
期間目安 数日〜数ヶ月 6ヶ月〜1年程度 1〜3年以上
裁判所の関与 なし あり(調停委員) あり(裁判官)
難易度 低い 中程度 高い
合意の必要性 双方必要 双方必要 不要(判決)

まずは協議離婚を試み、合意が難しければ調停、それでも解決しない場合に裁判というステップを踏むのが一般的な流れです。

離婚の流れが分かる!離婚手続きの種類と進め方を解説 | アトム ...

離婚の仕方を5ステップで解説|決意から届出までのロードマップ

離婚の仕方を5ステップで解説|決意から届出までのロードマップ

離婚を決意してから実際に届出を提出するまで、どのような順序で進めればよいのか、全体の流れを5つのステップで解説します。

各ステップで「何をすべきか」を明確にしておくことで、感情的になりがちな離婚問題をスムーズに進めることができます。

https://www.youtube.com/watch?v=nPBvqwd12Yk

STEP1|離婚を決意したら「証拠」と「財産」を先に確保する

離婚を決意したら、まず最初に行うべきことは「証拠の確保」と「財産の把握」です。

相手に離婚の意思を伝える前に証拠・財産の確保を行うことが非常に重要で、伝えてしまった後では証拠が隠滅されたり、財産が移動される可能性があります。

確保すべき証拠の例:

  • 不貞行為がある場合:写真・メール・LINEのスクリーンショット・探偵の調査報告書
  • DVがある場合:診断書・写真・警察への相談記録
  • モラハラがある場合:音声録音・メッセージの記録

把握・確保すべき財産の例:

  • 預貯金通帳のコピー(残高・入出金履歴)
  • 不動産の登記簿・固定資産税納税通知書
  • 株式・投資信託の残高証明書
  • 生命保険の契約書・解約返戻金の確認
  • 退職金見込み額の確認

証拠・財産の確保は離婚を有利に進めるための最重要ステップです。弁護士に相談する場合も、証拠・財産の情報があるかどうかで大きく結果が変わります。

STEP2|離婚条件を整理する(財産分与・養育費・親権)

離婚に際して決めるべき条件は多岐にわたります。事前に自分の希望と優先順位を整理しておくことで、交渉をスムーズに進められます。

主な離婚条件の項目:

  • 財産分与:婚姻中に築いた財産を原則2分の1ずつ分ける(家・車・貯金・退職金など)
  • 親権:子どもをどちらが引き取り育てるか(身上監護権・法定代理権)
  • 養育費:子どもの養育にかかる費用を非監護親が支払う(月額の相場は子ども1人あたり約2〜6万円)
  • 慰謝料:不貞・DVなど有責行為がある場合に請求可能(相場:50万〜300万円程度)
  • 面会交流:離婚後に非監護親が子どもと会う権利・頻度
  • 年金分割:婚姻期間中の厚生年金を分割する制度

上記の離婚条件は合意した内容を離婚協議書として公正証書化しておくことを強く推奨します。

公正証書にしておくと、養育費の不払いが発生した際に裁判を経ずに強制執行が可能になっています。

STEP3|相手に離婚を切り出す|タイミングと伝え方のコツ

離婚の意思を相手に伝えるタイミングと方法は、その後の交渉の行方を大きく左右します。

切り出すタイミングのポイント:

  • 相手が落ち着いている時間帯を選ぶ(深夜・飲酒後・疲労時は避ける)
  • 子どもが近くにいない環境で行う
  • 証拠・財産の確保が済んでいることを確認してから切り出す
  • DVやモラハラがある場合は、必ず安全な場所で、または弁護士・支援機関を通じて行う

伝え方のコツ:

  • 感情的にならず、冷静に「離婚したい」という意思を明確に伝える
  • 相手を責める言い方ではなく、「自分の気持ち」として伝える(例:「私はこの結婚を続けることが難しいと感じている」)
  • すぐに条件交渉に入らず、まず意思の確認をする
  • DV・モラハラがある場合は対面での切り出しを避け、弁護士を通じて書面で伝える方法も有効

相手が感情的になる可能性がある場合は、第三者(弁護士)に間に入ってもらうことで安全に交渉を進められます。

STEP4|離婚届を作成して提出する

双方の合意が得られたら、離婚届を作成して市区町村の役所に提出します。

離婚届は役所の窓口またはダウンロードで入手し、必要事項を記入・押印のうえ、証人2名の署名を得て提出します。

提出先は夫婦の本籍地または居住地の市区町村役所で、24時間365日受付(夜間・休日は宿直窓口)が多くの自治体で対応しています。

なお、離婚届の提出は届出した時点で離婚が成立し、取り消しができなくなるため、慎重に確認してから提出することが重要です。

STEP5|離婚後の手続きを忘れずに行う(氏名変更・保険・年金)

離婚届の提出後も、さまざまな手続きが必要です。期限があるものも多いため、早めに対応しましょう。

離婚後に必要な主な手続き一覧:

  • 氏名・戸籍の変更:婚姻で姓を変えた側は、離婚と同時に旧姓に戻るか、婚姻中の姓を継続するかを選択(継続する場合は離婚から3ヶ月以内に届出が必要)
  • 子どもの戸籍変更:子どもは自動的には親の戸籍に入らないため、家庭裁判所への「子の氏の変更許可申立て」が必要
  • 健康保険の切り替え:配偶者の扶養から抜けた場合は14日以内に国民健康保険または勤務先の健康保険へ加入手続き
  • 年金の変更:国民年金・厚生年金の手続き変更、年金分割の合意がある場合は請求手続き
  • 住所変更・免許証・銀行口座等の名義変更:各機関への届出
  • 児童手当・ひとり親手当の申請:役所の窓口で受給資格を確認して申請

参考:離婚を考えている方へ〜離婚をするときに考えておくべきこと – 法務省

離婚届の書き方|記入例・必要書類・提出時の注意点

離婚届の書き方|記入例・必要書類・提出時の注意点

離婚届は一見シンプルな書類ですが、記入ミスや不備があると受理されず、手続きが遅れる原因になります。

ここでは、入手方法から記入のポイント、提出時の注意点まで詳しく解説します。

離婚届の書き方を画像付きで解説!もらい方と提出方法・必要書類 ...

離婚届の入手方法|役所窓口・ダウンロード・コンビニ印刷

離婚届の入手方法は主に以下の3つがあります。

  1. 市区町村役所の窓口で入手:最寄りの役所の戸籍担当窓口で無料でもらえます。全国どの自治体でも入手可能です。
  2. 自治体の公式サイトからダウンロード・印刷:多くの自治体がA3サイズのPDFを公開しており、自宅のプリンターで印刷できます。
  3. コンビニのマルチコピー機で印刷:一部の自治体では、コンビニのマルチコピー機(セブン-イレブン・ローソン等)で印刷サービスを提供しています。

離婚届はA3サイズが原則ですが、縮小コピーは不可です。

記入前に予備を2〜3枚用意しておくと、書き損じた場合も安心です。

離婚届の記入項目と書き方のポイント【記入例付き】

離婚届の主な記入項目と注意点は以下のとおりです。

  • 届出日:実際に提出する日付を記入(事前に記入してある場合は空白にして提出時に記入するか確認)
  • 夫・妻の氏名・生年月日:戸籍に記載の正式な氏名を使用、印鑑は認印でも可(シャチハタ不可)
  • 住所・本籍:住民票や戸籍に登録されている正確な住所・本籍を記入
  • 離婚の種別:「協議離婚」「調停離婚」等、該当するものにチェック
  • 未成年の子の氏名:未成年の子がいる場合は氏名を全員記入し、親権者(父・母)を必ず指定
  • 婚姻前の氏に戻る者の本籍:旧姓に戻る場合は新しい本籍地を記入(婚姻前の戸籍に戻るか、新たな戸籍を作るか選択)
  • 証人欄:成人の証人2名の署名・押印(後述)

記入時の注意点:黒のボールペンまたは万年筆で記入し、鉛筆・消せるボールペンは使用禁止。訂正は二重線と捨印では対応できないため、書き損じの場合は新しい用紙に書き直してください。

離婚届の証人は誰に頼む?条件と依頼のコツ

協議離婚には成人(18歳以上)の証人2名が必要です(2022年の成年年齢引き下げ後は18歳以上が対象)。

証人になれる人の条件:

  • 18歳以上の成人であること
  • 離婚する本人でないこと(夫婦自身は証人になれない)
  • 署名・押印ができること

証人は誰に頼むべきか:

  • 親・兄弟姉妹などの親族
  • 親しい友人・知人
  • 証人を頼める人がいない場合:司法書士・行政書士・弁護士に有償で依頼(数千〜数万円)することも可能

証人には離婚の事実を知られることになるため、信頼できる人物を選ぶことが重要です。

証人の署名は直筆が必要で、代筆は認められません。

提出時に必要な書類と持ち物一覧

離婚届を提出する際に必要な書類・持ち物は以下のとおりです。

  • 離婚届(記入・押印済み、証人署名あり)
  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等):提出者本人のもの
  • 戸籍謄本:本籍地以外の役所に提出する場合は必要(本籍地の役所に提出する場合は不要な場合が多い)
  • 印鑑(認印。離婚届への押印は任意だが、窓口での書類処理に必要な場合あり)

調停離婚の場合は調停調書の謄本、裁判離婚の場合は判決書の謄本と確定証明書が追加で必要です。

未成年の子がいる場合は、親権者の記入漏れがないか必ず確認してください。親権者の記入がない場合は受理されません。

離婚届が受理されないケースと対処法

以下のケースでは離婚届が受理されません。事前に確認して不備をなくしましょう。

  • 未成年の子の親権者が未記入:必ず記入。両親のどちらかを親権者として指定することが必須。
  • 証人の署名・押印不備:証人2名の直筆署名と押印が必要。代筆・シャチハタ不可。
  • 記入内容と戸籍の不一致:氏名・本籍・住所が戸籍・住民票と一致しているか確認。
  • 不受理申出がされている場合:相手が事前に「離婚届不受理申出」を役所に提出している場合は受理されない。
  • 調停・裁判離婚で必要書類が不足:調停調書や判決書の謄本が未提出の場合。

対処法:受理されなかった場合は、役所の担当者に不備の内容を確認し、新しい離婚届に正しく記入し直して再提出します。

相手が不受理申出をしている場合は、調停・裁判という手段を検討する必要があります。

【保存版】離婚前にやるべき準備チェックリスト10項目

【保存版】離婚前にやるべき準備チェックリスト10項目

離婚を成功させるカギは事前準備にあります。

以下の10項目を離婚届提出前に確認・対応しておくことで、後悔のない離婚を実現できます。

離婚手続きの流れや手順を解説|事前にやることや費用相場も紹介 ...

お金に関する準備5項目|財産確保と生活費の見通し

お金に関する準備チェックリスト:

  • 共有財産の全容把握:預貯金・不動産・株式・保険・退職金見込み額をリストアップし、コピー・証拠を保全する
  • 離婚後の収入見通しを立てる:自分の収入・養育費・児童手当などを合算し、毎月の生活費を試算する
  • 当面の生活費を確保する:離婚協議が長引く可能性があるため、最低3〜6ヶ月分の生活費を確保しておく
  • 慰謝料・財産分与の請求権を確認する:慰謝料の消滅時効は離婚成立から3年以内(不法行為を知った時から3年)
  • 年金分割の手続きを把握する:離婚後2年以内に年金事務所で手続きが必要

特に財産分与の請求権は離婚成立から2年で消滅時効にかかるため、離婚後も早めの手続きが必要です。

子どもに関する準備3項目|親権・養育費・伝え方

子どもに関する準備チェックリスト:

  • 親権者を決める:未成年の子がいる場合、親権者の指定は離婚届提出の必須事項。監護権(実際に育てる権利)と親権を分ける選択肢もある。
  • 養育費の金額と支払い方法を書面で合意する法務省の養育費算定表を参考に金額を決め、公正証書化する。不払い時に備えた強制執行認諾条項を入れる。
  • 子どもへの伝え方を準備する:子どもの年齢に応じた言葉で、両親の離婚は子どものせいではないことを明確に伝える。できれば両親揃って話すのが理想。

養育費の不払いは非常に多く、取り決めをしなかった場合の未払い率は約7割ともいわれています。必ず書面で合意しましょう。

住居・生活に関する準備2項目|新生活の基盤づくり

住居・生活に関する準備チェックリスト:

  • 住まいの確保:離婚後の居住先を事前に決めておく。賃貸の場合は保証人・審査等の手続きに時間がかかるため、早めに動く。持ち家の場合は財産分与の取り決めと並行して検討する。
  • 仕事・収入の確保:専業主婦(夫)の場合は離婚後の就労先を事前に検討する。ハローワーク・就労支援センター・ひとり親家庭就業支援などの公的支援も活用する。

住まいと収入の目処が立っていないまま離婚を進めると、生活が不安定になりやすいため、早めの準備が重要です。

相手が離婚に応じないときの対処法

相手が離婚に応じないときの対処法

離婚を望んでいても、相手が応じてくれないケースは少なくありません。

相手が応じない場合でも、法的手続きを踏むことで離婚を実現できる方法があります。

まずは調停離婚を申し立てる|手続きと費用

相手が協議に応じない・話し合いが感情的になって進まない場合、まず家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。

調停申立の手続き:

  1. 相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に申立書を提出
  2. 必要書類:夫婦関係調整調停申立書、戸籍謄本、収入印紙1,200円分、郵便切手(裁判所指定額)
  3. 調停期日(呼出)→ 調停委員を交えた話し合い(月1回程度)
  4. 合意成立 → 調停調書作成 → 離婚届提出(10日以内)

費用は収入印紙1,200円と郵便切手代(数千円程度)で、弁護士なしでも申し立て可能です。

参考:夫婦関係調整調停(離婚)の申立について – 裁判所

調停でも合意できない場合は裁判離婚へ

調停が不成立(相手が出席しない・合意に至らない)となった場合、次のステップは離婚訴訟(裁判離婚)です。

裁判離婚では、前述の法定離婚原因(民法770条)が認められる必要があります。

法定離婚原因のうち「婚姻を継続しがたい重大な事由」として長期別居(概ね5年以上)が認められるケースが多く、長期別居は裁判離婚において有力な根拠になります。

裁判離婚の費用目安は、弁護士費用込みで50万〜150万円以上、期間は1〜3年が一般的です。

費用負担が大きいため、法テラスの審査を通過すれば弁護士費用の立替制度を利用できます。

別居という選択肢|離婚成立までの生活をどうするか

相手が離婚に応じない間、別居は有効な選択肢の一つです。

別居期間が長くなることで「婚姻関係の破綻」が認定されやすくなり、最終的に裁判での離婚成立可能性が高まります。

別居中に知っておきたいポイント:

  • 婚姻費用の請求:別居中も婚姻関係が続く限り、収入の少ない側は相手に婚姻費用(生活費)を請求できる。請求した月から認められるため、早めに請求することが重要。
  • DV・モラハラがある場合:配偶者暴力相談支援センターや警察への相談、DV防止法に基づく保護命令申立を活用する。
  • 別居先の確保:親族宅・民間賃貸・DV被害者向けシェルターなどを事前に確認しておく。

弁護士に相談すべきケースと無料相談窓口

弁護士に相談すべきケースと無料相談窓口

離婚はすべて自分で進められるケースと、弁護士のサポートが必要なケースがあります。

早めに弁護士へ相談することで、有利な条件で離婚できる可能性が高まります。

弁護士に依頼すべき5つの状況|判断基準チェックリスト

以下の5つに該当する場合は、早めに弁護士への相談・依頼を検討してください。

  • DVやモラハラがある:安全確保と証拠収集のため、弁護士を通じた交渉・手続きが不可欠
  • 相手が離婚に応じない・話し合いができない:調停・裁判への移行時に弁護士のサポートが有効
  • 財産が複雑(不動産・会社・海外資産など):財産分与の正確な評価と交渉のために専門家が必要
  • 慰謝料・養育費の金額について争いがある:適切な金額の算定と書面化で後日トラブルを防ぐ
  • 親権について争いがある:調停・裁判での主張立証に弁護士の経験が大きく影響する

「まだ相談するほどでもない」と感じていても、早期相談で問題を複雑化させずに済むケースが多くあります。

無料で相談できる窓口一覧|法テラス・自治体・弁護士会

費用が心配な方も、以下の無料相談窓口を活用できます。

  • 法テラス(日本司法支援センター):収入・資産が一定基準以下の方に、弁護士費用の立替制度あり。電話:0570-078374(平日9〜21時、土9〜17時)法テラス公式サイト
  • 各都道府県の弁護士会:弁護士会ごとに有料・無料の法律相談を実施。日本弁護士連合会のサイトから最寄りの弁護士会を検索可能。
  • 市区町村の無料法律相談:多くの自治体が月数回、弁護士による無料法律相談を実施。役所の窓口または公式サイトで確認。
  • 配偶者暴力相談支援センター:DVがある場合は都道府県の支援センターへ。安全確保と法律相談をワンストップで対応。

参考:離婚を考えている方へ – 法務省

弁護士費用の相場と内訳|着手金・成功報酬の目安

弁護士費用は事務所・案件の内容によって異なりますが、一般的な相場は以下のとおりです。

依頼内容 着手金の目安 成功報酬の目安
協議離婚サポート 10万〜30万円 10万〜30万円
調停離婚 20万〜40万円 20万〜40万円
裁判離婚 30万〜60万円 30万〜60万円

成功報酬は「離婚成立」「慰謝料・財産分与の取得額」に応じて変動するケースが多く、経済的利益の10〜20%を成功報酬とする事務所も多いです。

費用が心配な方は、法テラスの審査を通じて弁護士費用の立替制度を利用することを検討してください。

離婚の仕方に関するよくある質問

離婚の仕方に関するよくある質問

離婚手続きに関してよく寄せられる質問にお答えします。

Q. 離婚届は郵送でも提出できる?

A: はい、郵送での提出も可能です。本籍地の市区町村役所宛に、離婚届と戸籍謄本(本籍地外の場合)を送付します。ただし、記入不備があった場合に連絡が取れるよう、昼間に連絡がとれる電話番号を必ず記入しておきましょう。不備があると受理が遅れる場合があります。

Q. 離婚届を出した後に取り消しはできる?

A: 原則として、受理された離婚届の取り消しはできません。ただし、詐欺・脅迫による離婚の場合は離婚の取り消しが認められる場合があります(民法764条・747条)。取り消しを防ぐには、事前に役所へ「離婚届不受理申出」を提出しておく方法が有効です。

Q. 子どもの姓は離婚後どうなる?変更手続きは?

A: 離婚後、子どもの姓は自動的には変わりません。親が旧姓に戻っても、子どもは婚姻中の姓のまま残ります。子どもの姓を親と同じにしたい場合は、家庭裁判所に「子の氏の変更許可申立て」を行い、許可を得た後に役所で入籍届を提出する必要があります。

Q. 離婚届を勝手に出されないようにする方法は?

A: 相手に無断で離婚届を出されることを防ぐには、「離婚届不受理申出」を本籍地の市区町村役所に提出する方法が有効です。不受理申出がある限り、離婚届は受理されません。申出は無料で、本人が役所に申請します。取り下げも本人のみが可能です。

Q. 協議離婚にかかる期間はどれくらい?

A: 双方が合意していれば、数日〜数週間で完結します。ただし、財産分与・養育費・親権などの条件交渉が複雑な場合は数ヶ月〜1年程度かかることもあります。公正証書の作成には公証役場の予約・手続きで別途1〜2ヶ月程度かかる場合があります。

まとめ|離婚の仕方は「事前準備」で9割決まる

まとめ|離婚の仕方は「事前準備」で9割決まる

離婚を成功させる最大のポイントは、感情的に動く前に十分な準備を整えることです。

この記事のポイントをまとめます。

  • 離婚方法は3種類:協議→調停→裁判の順でステップアップ。まずは協議を試みる。
  • 離婚前の証拠・財産確保が最重要:切り出し前に通帳コピー・証拠を保全する。
  • 離婚条件は必ず書面(公正証書)で合意する:口頭合意は後日トラブルの原因になる。
  • 離婚届の記入ミス・不備に注意:証人・親権者欄の不備は受理されないため事前確認を徹底する。
  • 離婚後の手続きも忘れずに:健康保険・年金・氏名変更・子どもの戸籍変更など期限のある手続きを速やかに行う。
  • DV・複雑な財産・相手が応じない場合は弁護士に相談:法テラスや弁護士会の無料相談を積極的に活用する。

離婚は終わりではなく、新しい生活の始まりです。正しい知識と十分な準備で、自分と子どもの未来をしっかり守りましょう。

まずは法務省の離婚に関する情報ページ法テラスを参照し、専門家への相談を検討してみてください。

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