「価値観が合わない」「一緒にいるだけでストレスがたまる」――そんな悩みを抱えながら、「性格の不一致だけで離婚できるの?」と検索している方は多いはずです。実は、性格の不一致は離婚原因の約37%を占める最多理由ですが、方法を誤ると離婚が認められないケースもあります。この記事では、手続き・お金・子どもの問題まで弁護士監修のもと徹底解説します。
性格の不一致で離婚はできる?結論と離婚方法を解説

「性格が合わないから離婚したい」と思っても、本当に離婚できるのか不安に感じる方は少なくありません。
結論からいえば、離婚の方法によって「できる・できない」が大きく異なります。
日本の離婚制度は大きく「協議離婚」「調停離婚」「裁判離婚」の3種類に分かれており、性格の不一致がどう扱われるかはそれぞれで異なります。
まずは離婚制度の全体像を把握した上で、自分の状況に合った方法を選ぶことが重要です。
【結論】協議離婚なら可能、裁判離婚では原則認められない
性格の不一致を理由とした離婚について、最初に知っておくべき大前提があります。
協議離婚(夫婦間の話し合い)や調停離婚(家庭裁判所での話し合い)では、双方が合意さえすれば離婚理由を問わず成立します。
つまり、「性格が合わない」という理由だけでも、相手が同意すれば問題なく離婚できます。
一方、裁判離婚では話が変わってきました。裁判で離婚を認めてもらうためには、民法第770条に定められた「法定離婚事由」が必要です。
法定離婚事由は以下の5つです。
- 不貞行為(浮気・不倫)
- 悪意の遺棄(生活費を渡さないなど)
- 3年以上の生死不明
- 配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがない
- その他婚姻を継続しがたい重大な事由
性格の不一致は、第5号の「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当する可能性があります。しかし、単なる性格の不一致だけでは「重大な事由」と認められにくいのが現実です。
裁判で認められるには、別居期間の長期化や婚姻関係の破綻を示す客観的証拠が必要になります。
離婚の種類別|性格の不一致の扱い早見表
以下の表で、離婚の種類ごとに性格の不一致がどう扱われるか確認してください。
| 離婚の種類 | 性格の不一致での離婚可否 | 必要な条件 |
|---|---|---|
| 協議離婚 | ✅ 可能 | 双方の合意のみ |
| 調停離婚 | ✅ 可能 | 調停委員を通じた合意 |
| 審判離婚 | △ 条件次第 | 調停に代わる審判 |
| 裁判離婚 | ❌ 原則困難 | 法定離婚事由+証拠が必要 |
約90%の離婚は協議離婚で解決されており、裁判まで進むケースは全体の1〜2%程度にすぎません。
まずは協議離婚を目指し、協議離婚が難しければ調停を活用するという流れが基本となります。
そもそも性格の不一致とは?定義と具体的な5つのパターン

「性格の不一致」という言葉は日常的によく使われますが、法律的にはどのような意味を持つのでしょうか。
自分のケースが性格の不一致に該当するかどうかを正確に判断するために、定義と具体例を確認しておきましょう。
性格の不一致の定義|法律上の位置づけ
法律上、「性格の不一致」という独立した離婚事由は存在しません。
性格の不一致とは、夫婦間において価値観・生活習慣・考え方・行動様式などが根本的に相容れず、円満な婚姻生活を維持することが困難な状態を指します。
法律的には、民法第770条第1項第5号の「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」の一つとして捉えられる場合があります。
ただし、この条文の適用には「婚姻関係が客観的に破綻しており、回復の見込みがない」という高いハードルが設けられています。
つまり、「なんとなく合わない」という程度では法定離婚事由には該当せず、相手の同意(協議・調停)が得られない場合は離婚が難しくなるのが実情です。
【具体例】性格の不一致に該当する5つのケース
性格の不一致といっても、性格の不一致の内容は多岐にわたります。弁護士が実際の離婚案件で多く見られると指摘する代表的な5つのパターンを紹介します。
- 金銭感覚の違い:一方が貯蓄志向、もう一方が散財傾向で家計の管理方針が根本的に対立するケース。
- 育児・家事への取り組み姿勢の差:育児や家事の分担についての認識が大きく異なり、一方が過度な負担を強いられているケース。
- コミュニケーションスタイルの不一致:一方が問題を話し合いで解決したいのに、もう一方が感情的になる・無視するなどで会話が成立しないケース。
- 価値観・人生観の根本的な相違:宗教観、仕事への考え方、家族関係(義父母との距離感など)で折り合いがつかないケース。
- 生活リズム・習慣の著しい乖離:起床時間、食事の好み、休日の過ごし方、清潔感など日常の習慣が全く合わないケース。
上記5つのパターンは単独では「性格の不一致」の典型例ですが、複数が重なり合うほど婚姻関係の破綻を主張しやすくなります。

「単なる不満」と「離婚理由になる不一致」の境界線
誰でも結婚生活に不満の一つや二つはあるものです。では、どこからが「離婚理由になる不一致」といえるのでしょうか。
境界線のポイントは「婚姻関係の破綻の程度」と「改善の見込みの有無」にあります。
単なる不満の段階では、話し合いや努力によって改善できる余地があると判断されます。
一方、以下のような状態になると「離婚理由になる不一致」として認識されやすくなります。
- 長期間にわたって会話がほとんどない(家庭内別居状態)
- 夫婦カウンセリングなど改善努力をしても関係が好転しない
- 一方または双方が完全に婚姻継続の意思を失っている
- 別居期間が1年以上続いている
協議離婚や調停離婚を目指す場合は「単なる不満」と「離婚理由になる不一致」の境界線を意識する必要は低いですが、裁判まで進む可能性がある場合は、日頃から「婚姻破綻の証拠」を記録しておくことが重要です。
性格の不一致による離婚を成立させる3つの方法

性格の不一致を理由に離婚を成立させるには、状況に応じた適切な方法を選ぶことが大切です。
以下で、3つの主要な方法についてそれぞれ詳しく解説します。
協議離婚|双方の合意があれば理由を問わず成立
協議離婚は、夫婦が話し合いで離婚に合意し、市区町村役場に離婚届を提出するだけで成立する最もシンプルな方法です。
費用はほぼかからず(離婚届の用紙は無料)、弁護士も必須ではありません。
ただし、離婚届を提出する前に、以下の事項を必ず書面(離婚協議書)でまとめておくことを強く推奨します。
- 財産分与の内容と金額
- 子どもの親権者
- 養育費の金額・支払方法・期間
- 面会交流のルール
- 年金分割の合意
口約束だけで離婚届を提出してしまうと、後から相手が約束を守らないトラブルが頻発します。
離婚協議書は公正証書にしておくと、養育費の未払いが発生した際に強制執行が可能になるため、特に子どもがいる場合は必須といえます。

調停離婚|家庭裁判所での話し合いで解決を目指す
協議離婚がまとまらない場合、次のステップとして家庭裁判所に「夫婦関係調整調停(離婚調停)」を申し立てます。
調停は裁判官1名と調停委員2名(男女1名ずつが多い)が中立的な立場で話し合いを仲介する手続きです。
調停でも合意によって成立するため、性格の不一致を理由とした離婚は十分に認められます。
申立費用は収入印紙1,200円+郵便切手代(800〜1,000円程度)と低コストです。
調停の流れは以下の通りです。
- 家庭裁判所へ調停申立書を提出
- 第1回調停期日(約1〜2ヶ月後)に出頭
- 交互に調停室に入り、調停委員に意向を伝える
- 合意に至れば調停調書を作成(法的拘束力あり)
- 不成立の場合は調停不成立通知を受けて次のステップへ
調停は通常3〜6回程度の期日を経て結論が出ます。1回の期日は2〜3時間程度で、期日の間隔は約1〜2ヶ月です。
裁判離婚|性格の不一致だけでは認められにくい理由
調停が不成立に終わった場合、離婚を求める側は地方裁判所(家事事件は家庭裁判所)に離婚訴訟を提起できます。
しかし、裁判では法定離婚事由(民法770条)が必要であり、性格の不一致だけでは「婚姻を継続しがたい重大な事由」と認めてもらうのは容易ではありません。
裁判所が性格の不一致だけで離婚を認めにくい主な理由は以下の通りです。
- 価値観や性格の相違は程度の問題であり、客観的な証明が困難
- 一方当事者だけの主張では婚姻関係の破綻を立証できない
- 改善努力の余地があると判断される場合がある
裁判で性格の不一致のみを理由に離婚が認められた判例はほとんどなく、実務上は「プラスα」の要素が不可欠です。
裁判で離婚が認められるために必要な「プラスα」の要素
裁判で離婚を勝ち取るには、性格の不一致に加えて婚姻関係の実質的な破綻を示す証拠が必要です。
特に有効とされるプラスαの要素は以下の通りです。
- 長期別居:一般的に3〜5年以上の別居実績があると婚姻破綻の有力な証拠になる
- 夫婦間の会話・交流の完全な断絶を示す記録:LINEのやり取りや日記など
- 婚姻回復の努力の証拠:夫婦カウンセリング受診記録など
- 第三者の証言:友人・親族・隣人による婚姻状況の証言
- 家庭内別居の実態:生活費の別管理、食事・就寝の分離などの記録
裁判で離婚を認めてもらうためには、婚姻関係が客観的に回復不可能なほど破綻していることを証拠で示す必要があります。
弁護士に依頼し、証拠収集の段階から戦略を立てることが重要です。
詳しくは[こちらの動画](https://www.youtube.com/watch?v=hlVc1OPUXBE)もご参考ください。
【実践】性格の不一致で離婚を進める4ステップ

実際に離婚を進めるにあたり、闇雲に動き出すと後悔する結果を招くことがあります。
以下の4ステップを順番に実行することで、スムーズかつ有利に離婚を進めることができます。
Step1|離婚を切り出す前に準備すべき7つのこと
離婚を切り出す前の準備は、離婚交渉を有利に進める上で極めて重要です。
準備なしで感情的に離婚を切り出すと、財産隠しや子どもの連れ去りなどのリスクが高まります。
必ず事前に準備すべき7つのことは以下の通りです。
- 財産の把握:預貯金通帳・不動産登記簿・株式口座・保険証券などのコピーを取得する
- 収入・生活費の把握:相手の年収(源泉徴収票)・家計の収支を把握する
- 別居後の住居確保:賃貸物件の目星をつけておく
- 生活費の確保:当面の生活費(最低3〜6ヶ月分)を手元に確保する
- 証拠の収集と保全:婚姻破綻を示す記録をスマートフォンなどに保存する
- 子どもの学校・環境の整理:転校が必要な場合の段取りを調べる
- 弁護士への事前相談:方針を確認してから動く
特に財産関係の書類は、離婚を切り出した後では相手が隠してしまう可能性があるため、事前にコピーを取得しておくことが不可欠です。
Step2|離婚の切り出し方とタイミング【例文付き】
離婚を切り出すタイミングと言い方は、離婚交渉の行方を大きく左右します。
感情的にならず、相手を責める表現を避け、「自分の気持ち」として伝えることが重要です。
タイミングとしては、以下の状況が適しています。
- 子どもがいない落ち着いた時間帯(休日の午前中など)
- 相手が飲酒していない状態のとき
- お互いが冷静でいられる環境
切り出し方の例文(Aさんの場合):
「大切な話があります。私たちはここ数年、お互いの価値観や生活スタイルの違いから、うまくいっていないと感じています。私はこのまま続けることが、お互いにとっていいことだとは思えなくなってきました。離婚について真剣に考えてほしいのですが、一度話し合いの時間を設けてもらえますか?」
このように「私は〜と感じている(Iメッセージ)」を使うことで、相手を攻撃せずに自分の意思を伝えることができます。
DVやモラハラがある場合は直接切り出さず、必ず弁護士や支援機関に相談してから行動してください。
Step3|協議離婚を成立させる交渉のポイント
協議離婚の交渉では、感情的な対立を避けながら合理的な解決策を提示することが重要です。
交渉をスムーズに進めるためのポイントを紹介します。
- 相手のメリットを示す:離婚することで相手の生活がどう改善されるかを伝える
- 具体的な条件を提示する:「財産分与はこうしたい」「養育費はこの金額を考えている」と具体的に提案する
- 書面で進める:口頭ではなく書面(メール・LINE)でやり取りを記録に残す
- 一度に全てを決めようとしない:争点を一つずつ解決していく
- 感情的にならない:過去の出来事の責任追及よりも、将来の条件決定に集中する
交渉が難航する場合は、弁護士が代理人として交渉することで、直接対話の精神的負担を避けながら条件整理ができます。
Step4|相手が同意しない場合の対処法
相手が離婚に応じない場合でも、諦める必要はありません。段階的に手続きを進めることができます。
具体的な対処法は以下の順序で検討してください。
- 離婚調停の申立て:家庭裁判所に申立て(費用:収入印紙1,200円+郵便切手代)
- 別居の開始:婚姻関係の破綻を実態として示すための有効な手段
- 婚姻費用の請求:別居中に相手に生活費(婚姻費用)を請求できる
- 長期別居による婚姻破綻の主張:別居が3〜5年以上続けば裁判でも破綻を主張しやすくなる
- 離婚訴訟の提起:調停不成立後、法定離婚事由の立証ができる場合に提起
相手が頑なに拒否している場合でも、別居を続けることで事実上婚姻関係が破綻したとして、将来的に裁判で認められるケースが増えています。
性格の不一致での離婚|お金の問題を徹底解説

離婚に際して最も気になる問題の一つがお金です。性格の不一致の場合、財産分与・慰謝料・年金分割はどうなるのか、それぞれ解説します。
![離婚]お金の不安に4つの対策|財産分与や慰謝料、離婚手続き ...](https://www.sanwa-baikyaku.com/images/78_001-2.jpg)
財産分与|性格の不一致でも原則2分の1
財産分与とは、婚姻中に夫婦が共同で築いた財産(共有財産)を離婚に際して分け合うことです。
性格の不一致が原因であっても、財産分与の権利は失われません。原則として共有財産を2分の1ずつ分割します(2分の1ルール)。
財産分与の対象となる主な財産には以下のものがあります。
- 婚姻中に貯蓄した預貯金
- 婚姻中に取得した不動産
- 婚姻中に積み立てた株式・投資信託
- 婚姻中に加入した保険の解約返戻金
- 退職金(将来受け取る予定のものも含む場合がある)
一方、婚姻前から保有していた財産(特有財産)や、相続・贈与で取得した財産は原則として分与対象外です。
財産分与の請求権は、離婚成立後2年間の除斥期間があります(民法768条)。離婚後に請求する場合は期限内に行動してください。
慰謝料|性格の不一致だけでは請求が難しい理由
慰謝料は、離婚の原因を作った有責配偶者に対して精神的苦痛の賠償として請求するものです。
性格の不一致のみが原因の場合、夫婦どちらか一方だけに責任があるとはいえないため、原則として慰謝料の請求は認められません。
慰謝料が認められやすいのは、性格の不一致に加えて以下のような有責行為が伴う場合です。
- 不貞行為(浮気・不倫)が判明している
- DV・モラハラ・ハラスメントを受けていた
- 悪意の遺棄(生活費を渡さない・突然の蒸発など)があった
不貞行為・DV・悪意の遺棄などの有責行為がある場合、慰謝料の相場は50万〜300万円程度とされていますが、行為の内容・期間・精神的苦痛の程度によって異なります。
「性格の不一致と思っていたが、実はモラハラが原因だった」というケースも少なくないため、弁護士への相談で状況を整理することをお勧めします。
年金分割|忘れがちだが重要な手続き
年金分割とは、婚姻期間中の厚生年金の保険料納付記録を夫婦間で分割する制度です。
性格の不一致による離婚でも年金分割は請求できます。特に婚姻期間が長く、一方が専業主婦(夫)だった場合は、将来の年金額に大きな影響があるため必ず検討してください。
年金分割には2種類あります。
- 合意分割:夫婦の合意または裁判所の決定により、按分割合(最大50%)を決定する
- 3号分割:2008年4月以降の第3号被保険者(専業主婦・夫など)期間分を自動的に50%分割できる
年金分割の請求期限は離婚後2年以内です。手続きは年金事務所または街角の年金相談センターで行えます。
子どもがいる場合の性格の不一致離婚|親権・養育費の決め方

子どもがいる場合、離婚はより複雑な問題を含みます。親権・養育費・面会交流の3点を必ず取り決める必要があります。
親権はどちらが取れる?判断基準と獲得のポイント
親権とは、子どもの財産管理・法律行為の代理(法定代理権)と身上監護(監護権)を行う権利と義務です。
性格の不一致という離婚原因は親権の判断に直接的な影響を与えません。親権は「どちらが子どもの福祉に資するか」という観点から判断されます。
親権判断の主な基準は以下の通りです。
- 監護の継続性:これまで主に育児を担ってきた方が有利(現状維持の原則)
- 子どもの意思:15歳以上は子どもの意思が尊重される(民法819条)
- 兄弟姉妹の不分離:兄弟は原則として同じ親のもとで育てる
- 監護能力・環境:精神的・経済的安定、住環境など
- 面会交流への協力:相手親との面会交流に協力的かどうか
統計的に母親が親権を取得する割合が高いですが(約70〜80%)、近年は父親が親権を獲得するケースも増加しています。
親権を取りたい場合は、離婚前から育児への積極的な関与(育児記録の作成・医療機関への付き添いなど)を証拠として残すことが重要です。
養育費の相場と決め方|算定表の見方
養育費は、子どもを監護しない親(非監護親)が支払う子どもの生活・教育費用です。
養育費の金額は裁判所が公表している「養育費算定表」を参照して決定するのが一般的です。
算定表は双方の収入と子どもの年齢・人数を基準に金額が決まります。目安として:
- 養育費支払い義務者の年収400万円・子ども1人(0〜14歳)の場合:月額4〜6万円程度
- 養育費支払い義務者の年収600万円・子ども1人(0〜14歳)の場合:月額6〜8万円程度
養育費は口約束で終わらせず、必ず公正証書(強制執行認諾文言付き)に残しておくことで、未払い時に差し押さえが可能になります。
養育費の支払義務は原則として子どもが成人(18歳)まで続きますが、大学進学の場合は22歳まで延長することも可能です。
面会交流のルール設定|子どもの福祉を最優先に
面会交流とは、親権を持たない親が子どもと交流する権利です。
面会交流は子どもの権利でもあり、原則として認められます。親同士の感情的な対立を理由に一方的に拒否することは認められません。
面会交流の取り決めに際して以下の事項を具体的に決めておくことを推奨します。
- 頻度(月1回・月2回など)
- 時間・場所
- 宿泊の可否
- 学校行事・誕生日などの特別な日の扱い
- 連絡方法(電話・ビデオ通話の頻度)
DVや虐待がある場合は面会交流を制限・禁止できますが、DV・虐待がある場合は弁護士に相談の上、法的手続きを取ることが必要です。
性格の不一致は離婚理由の何割?統計データで見る実態

性格の不一致が実際の離婚においてどれほど多いのか、統計データで確認してみましょう。
【最新データ】離婚申立理由の約37%が性格の不一致
司法統計のデータによると、離婚調停・審判における申立理由の第1位は「性格が合わない」であり、全体の約37%を占めています。
2位以降は「異性関係(不倫・浮気)」「暴力を振るう」「性格異常」などが続きますが、性格の不一致はダントツの1位です。

約37%という数字が示すように、性格の不一致は「珍しい離婚理由」ではなく、最も一般的な離婚理由です。
一人で悩みを抱え込まずに専門家に相談することが、解決への最短ルートとなります。
男女別に見る性格の不一致の傾向
性格の不一致を離婚理由として挙げる割合は、男女でやや傾向が異なります。

調査データによると、男女ともに離婚原因の1位は「性格の不一致」です。ただし女性は男性よりも「金銭感覚の違い」「家事・育児への不満」を性格の不一致の背景として挙げる傾向が見られました。

一方、男性は「コミュニケーション不足」「価値観の相違」を主な理由として挙げるケースが多い傾向があります。
性格の不一致は表面的な原因であり、性格の不一致の背景には様々な具体的要因が潜んでいることが多いです。自分のケースの本質的な原因を整理することが、離婚交渉の説得力を高めることにつながります。
性格の不一致での離婚|弁護士に相談すべきケースと費用相場

離婚を自分で進めるか弁護士に依頼するかは、ケースによって大きく異なります。費用と状況を踏まえて判断しましょう。
自分で進められるケース vs 弁護士が必要なケース
以下の表を参考に、自分のケースがどちらに当てはまるか確認してください。
| 自分で進められるケース | 弁護士が必要なケース |
|---|---|
| 双方が離婚に合意している | 相手が離婚を頑強に拒否している |
| 財産が少なく分与が単純 | 財産が多い・財産隠しの疑いがある |
| 子どもがいない | 子どもの親権で争いがある |
| 相手がDV・モラハラをしていない | DV・モラハラがある(直接交渉が危険) |
| 感情的な対立が少ない | 裁判離婚を検討している |
一般的に、相手が合意しない場合・財産分与で争いがある場合・子どもの親権が問題になる場合は、弁護士への依頼を強く推奨します。
弁護士費用の相場|着手金・成功報酬の目安
弁護士費用は事務所・案件の複雑さによって異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。
| 段階 | 費用の目安 |
|---|---|
| 協議離婚のサポート | 着手金10〜30万円程度 |
| 調停離婚 | 着手金20〜40万円+成功報酬10〜30万円程度 |
| 裁判離婚 | 着手金30〜60万円+成功報酬30〜60万円程度 |
| 財産分与交渉追加 | 経済的利益の10〜16%程度 |
これらの費用は事前に見積もりを複数の事務所から取ることで、コストを抑えることができます。
費用を抑える方法|法テラス・無料相談の活用
弁護士費用が支払えない場合や、まず無料で相談したい場合は以下の制度・機関を活用しましょう。
- 法テラス(日本司法支援センター):収入・資産が一定以下の方は弁護士費用の立替制度(審査あり)を利用可能。参考:法テラス公式サイト
- 各地の弁護士会の法律相談:30分5,500円程度の有料相談(初回無料の場合もあり)
- 市区町村の無料法律相談:自治体が月数回実施する無料相談(要予約)
- 法律事務所の初回無料相談:多くの離婚専門事務所が初回30〜60分無料
まずは無料相談を活用して、自分のケースの見通しをつけることをお勧めします。
性格の不一致での離婚|よくある質問

性格の不一致による離婚についてよく寄せられる疑問にお答えします。
Q. 性格の不一致で離婚したいが相手が応じない場合は?
A: まず離婚調停を家庭裁判所に申し立てましょう。調停でも不成立の場合は、別居を開始することが有効な手段です。長期別居(目安3〜5年)が続けば、裁判で婚姻関係の破綻を主張できる可能性が高まります。別居中は婚姻費用(生活費)の分担請求が認められるため、経済的に不利になることなく時間をかけて交渉を続けることができます。弁護士に依頼することで、相手との直接交渉を避けながら進めることも可能です。
Q. 性格の不一致で離婚すると慰謝料はもらえる?
A: 純粋な性格の不一致のみが原因の場合、原則として慰謝料の請求は認められません。慰謝料が認められるのは、不貞行為(浮気・不倫)・DV・モラハラ・悪意の遺棄など、一方当事者に明確な有責行為がある場合です。ただし、「性格の不一致と思っていたが実はモラハラが含まれていた」というケースも多いため、まず弁護士に相談して自分のケースを整理することをお勧めします。
Q. 別居すれば離婚が認められやすくなる?
A: 有効です。別居は婚姻関係の実質的な破綻を示す最も有力な証拠の一つです。一般的に3〜5年以上の別居があれば、裁判でも「婚姻を継続しがたい重大な事由」として認められやすくなります。ただし、別居中も婚姻費用(生活費)の分担請求権は維持されるため、別居開始時に必ず婚姻費用の取り決めを行い、必要に応じて審判・調停で金額を確定させてください。
Q. 子どもがいても性格の不一致で離婚できる?
A: 子どもがいても離婚は可能です。ただし、協議離婚の場合は子どもの親権者を必ず離婚届に記載する必要があります。子どもへの影響を最小限にするため、①親権・②養育費・③面会交流の3点を離婚前に書面で取り決めておくことが不可欠です。子どもがいる場合は特に、公正証書による取り決めを強くお勧めします。子どもの気持ちや環境変化への配慮も忘れないようにしましょう。
まとめ|性格の不一致での離婚を後悔しないために
この記事では、性格の不一致による離婚について、手続き・お金・子どもの問題まで幅広く解説しました。
最後に重要なポイントを整理します。
- 協議・調停離婚なら性格の不一致のみでも成立可能:相手の合意があれば離婚理由を問わず認められる
- 裁判離婚は「プラスα」の証拠が必要:長期別居や婚姻破綻の客観的証拠が不可欠
- 財産分与は性格の不一致でも2分の1が原則:離婚理由に関わらず権利は守られる
- 慰謝料は有責行為がなければ原則認められない:ただしDV・モラハラがあれば請求可能
- 子どもがいる場合は親権・養育費・面会交流を必ず書面化:公正証書で法的拘束力を持たせる
性格の不一致は離婚原因の約37%を占める最多理由であり、決して特別なケースではありません。
一人で悩みを抱え込まず、まずは弁護士や法テラスへの無料相談を活用して、自分の状況に合った最善の選択肢を見つけてください。
離婚は人生の大きな決断ですが、適切な準備と専門家のサポートがあれば、後悔のない選択ができます。


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